犬の吠えは習慣化する前に止められていれば無駄吠えにまで発展しません。早めに対策することで無駄吠えを予防・改善できます。
吠えやすい犬を飼うと本当に問題になるのが無駄吠えです。ラファも非常に吠えやすいため、無駄吠え対策は早い段階からおこないました。
それでもほかの犬より吠えてしまいます。うるさいですよね。なんとか止めさせたい気持は良くわかります。
無駄吠えを根本から改善するしつけでは以下の3つを軸におこないます。ラファのトレーニングも基本を大切にして、オーソドックスなしつけのみで無駄吠えの改善に成功しています。
- 吠えるのを我慢できるようにする
- 飼い主の指示で吠え止めさせる
- 吠えるシチュエーションの排除
習慣化してしまった吠えを根本的になおすのは難しいため、しつけには根気がいります。一時的にやめさせるテクニックはすぐできても結局は無駄吠えが復活してしまうことが多いです。
この記事では無駄吠えの原因と、一時的なごまかしだけではない根本的な対策をご紹介します。吠える愛犬の行動に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.【原因2つを知ろう】無駄吠えは元々は無駄じゃなかった
止まらない無駄吠えの原因は以下の2つです。
- 特定の状況で吠えることが習慣化
- 吠えることでより興奮して止まらなくなる
無駄吠えのしつけでは習慣と興奮の2つをなくすことが求められます。
犬が吠える理由は人には分からず、やみくもに吠えているとしか思えないので無駄吠えといわれます。しかし元々は犬は正当な理由があって吠えています。
- 要求を伝えている
- 警戒や恐怖
- 期待や甘え
- 興奮の発散
- 縄張りの主張
これらの理由で吠えていたものが習慣化すると同様の状況になれば条件反射で吠えるようになります。すると飼い主の制止など吠え止めができない状況では、なにか変化がない限りずっと吠え続けてしまうのです。
また無駄吠えの激しい犬は自らの吠え声でより興奮しテンションが上がってしまい、犬が自分をコントロールできない状態です。人でも大声を出すことで感情が高ぶったり興奮が増したりして羽目を外しすぎることがありますよね。
吠える引き金となる特定のシチュエーションをなくしたり興奮を抑えることができれば、無駄吠えが改善します。たとえ吠えてしまっても興奮していなければ、飼い主の言うことを聞き分けて吠え止めさせることも可能です。
3. 無駄吠えが習慣化してしまったらやるべき3つのこと
一度吠えるようになってしまった犬を吠えなくさせるのはなかなか大変です。無駄吠えの要因を排除して、ついてしまった悪習慣を取り除く必要があります。
3-1.吠えるシチュエーションと興奮する習慣を生活から排除
トレーニングする前に、吠えやすい飼育環境や生活習慣があったら改善します。無駄吠えが酷くない場合は、生活の見直しだけで劇的に無駄吠えが減ることもあります。
- 外が見えない安心できる専用スペースを作る
- たくさん運動をさせて疲れさせる
- 十分なスキンシップで精神を安定させる
- 犬を興奮させる接し方をしない
- 基本のしつけを通じて犬との絆を深める
まずは家庭内の環境や普段の犬への接し方に問題がないか振り返ります。自分ではよくわからない場合は訓練士に家庭環境や犬の普段の生活を見てもらい、意見をもらいましょう。
3-2.地道なトレーニングで吠えなくさせる
特定のきっかけで吠えてしまい、飼い主そっちのけで際限なく吠え続けるのが無駄吠えの困ったところです。根本から改善するには地道なトレーニングしかありません。
どのようなトレーニングをするかは吠える要因ごとに異なります。次の章でタイプ別にしつけ方法を解説しますので、当てはまるタイプがあったらそれに応じたトレーニングをしましょう。
3-3.【吠え続けないようにする】吠えやめを教える
無駄吠えの一番困るところは、飼い主の制止を聞かずいつまでも吠え続けることです。たとえ吠えてしまってもすぐやめさせることができれば、そこまで問題になりません。
そこで吠え止めのトレーニングをします。「吠え止め」は吠えなくさせるよりも難易度が低いので、こちらを優先で教えても構いません。
吠えた直後に「やめ」とか「静かに」のコマンドで吠えるのをやめさせます。吠えやすい犬種はしつけをしても吠えてしまうことが多いので、吠えやめのしつけを教えておくと便利です。
2.【5つのタイプ別】無駄吠えの対処法としつけ方法
よく問題となる5つの場面での無駄吠えの対処法やトレーニング方法を解説します。
2-1.インターホン吠え(ピンポン吠え)
犬がインターホンで吠えるのをやめさせるには2つの方法があります。
- インターホンを鳴らなくする
- 音を変更する
- 来客があるときはあらかじめクレートに入れる
激しく吠えて困っている場合は、トレーニング以外の時間にインターホンがならないようにしてしまうのも1つの対策です。インターホンの音を変えるのも効果があります。
音をなくしてしまうとインターホンが使えないので宅配は置き配にしてもらい、来客はインターホンではなくスマホにメッセージを入れてもらいましょう。少し不便になるものの、インターホンがなくても生活はできます。
ただしずっとインターホンが使えないと不便なので、並行してインターホンで吠えなくするトレーニングもします。音を変えた場合も時間がたてば音を覚えて無駄吠えが復活してしまうため、必ずトレーニングをやってください。
- インターホンを鳴らす役と犬にコマンドをだす役に分かれる
- 鳴らす役はインターホンを鳴らす
- 「ピンポーン」の音と同時に制止のコマンドをだす
- 吠えやんだら静かに褒める
- 犬が静かに待機している状態でピンポン役の人が静かに入ってくる
- 犬を無視して家の中で過ごしてしばらくしたら出ていく
- 繰り返す
犬の静止コマンドはいくつかあります。おすわりで興奮を鎮めたり、ハウス・プレイスなどかわりの行動を取らせるのが一般的で効果が高いです。
興奮が収まらないといつまでも吠えているので、コマンドをだす役の人は落ち着かせることをとくに意識しましょう。また興奮して吠えながら玄関に走り出してしまう場合は、リードを付けてトレーニングをします。
2-2.要求吠え
要求吠えは無視が最も効果的です。しかし無視の仕方によっては悪化させるおそれもあります。
- 犬と目を合わせない
- 顔を犬の方に向けない
- 背を向ける
- 犬の視界から消える
- 犬が完全に諦めるまで無視を継続
無視するときは犬が吠えなくなってすぐに構うのもNGです。犬が完全に諦めて吠えなくなってから最低5分は無視状態を維持しましょう。
無視の継続は根気がいります。何度も無視に失敗して吠え続ける時間が長くなってしまい諦める人もいます。要求吠え改善が難しい場合は要求を先回りして叶えてしまうのも手です。
2-3.興奮吠え
興奮吠えの対策は2つのことをします。
- 運動をたくさんさせて疲れさせる
- マテやプレイスなどを教える
興奮吠えの激しい犬はエネルギーが有り余っている傾向があります。散歩を長めにしたり、遊びや運動を多めに取り入れることで、余計な興奮を減らせます。
マテやプレイスなど我慢を教えることで、落ち着きが出てきて興奮しにくくなります。トレーニングを毎日繰り返すことで、興奮吠えしにくい落ち着きのある犬に育てられます。
2-4.警戒吠え(来客・配達吠え)
家の前を通る人や来客、配達の人に激しく吠える犬は神経質なことが多いです。元々の気質は変えられないので、環境を整えて吠える機会を減らすことと、外の世界に対する警戒を和らげる慣らし訓練(社会化)をおこないます。
- 通行人が見える場所でお留守番させない
- 外が見えないようにする
- 家族以外の人や犬と接する機会を増やす
普段の生活や留守番時には外の様子がわからないようにして、外を警戒させないのが一番です。
家族以外の人や犬と接する機会を増やし、家庭以外の世界への警戒心をなくすことも警戒吠えを減らします。
2-5.散歩中の無駄吠え
散歩中に吠えてしまうといっても吠えるシチュエーションはさまざまです。とくに直したいのはほかの犬やすれ違う人や自転車に吠えることです。
- なおしたい吠え:真っ先に吠える・相手に向かっていく
- 対策が難しい吠え:相手が吠えると吠え返す
散歩中にすれ違う人や犬に吠えてしまうのは社会性の不足が原因です。吠える原因となる犬や通行人とは距離を取り、可能ならコースを変更して吠えないようにします。
しかしこれだけでは吠え行動の解決にならないため、並行してほかの犬や人に慣れるトレーニング(社会化トレーニング)をしていきます。
相手が吠えると吠え返してしまうのは仕方がないことといえます。この場合は相手との距離を取りつつ、愛犬も相手の犬も無視してガンガン歩き去ってしまうのが一番いいです。
4.無駄吠えはイヌバーシティで解決できる
近所迷惑にもなりかねない犬の吠え行動は、やめさせたい犬の行動で上位にあがります。飼育環境の改善や地道なトレーニングで減らしていくものですが、なかなかうまくいかない人も多いです。
イヌバーシティは犬の問題行動を飼い主が自分で解決するために作られた実践型のしつけ教材です。無駄吠えの直し方も実践動画でより詳しく学べますので、本気で愛犬の無駄吠えをなおしたい方は試してみてください。
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