「子犬がなんでもカミカミして困る」「甘噛みが痛すぎる!」「成犬になっても噛み癖が治らない…」と悩んでいませんか?
犬の噛み癖は飼い主の悩みでも上位にくる問題です。家具や建具を破壊されて困り、思い切り噛まれて流血沙汰になることも珍しくありません。困った噛み癖、ほかの飼い主さんはどんな対処をしているのか、どんな対策が効果的か気になりますよね。
犬の噛み行動は本能によるものが強く、しつけでは治しにくいものです。そのため「噛む原因を取り除く」「運動をたくさんさせ疲れさせる」「暇つぶしできる噛みおもちゃを与える」の3つの柱で基本的な対策をします。
この記事では、子犬から成犬まで犬の噛み行動の原因と対処法について詳しくお伝えしています。
1.噛む犬のしつけは不要!対策は片付けと遊びや運動
犬の噛み癖のしつけは犬飼い初心者には難しく悩ましい問題です。しかし、飼育経験がある飼い主たちはあまり気にしておらず、私もほかの飼い主さんのお悩みを聞いたことはあっても深く悩んだことはありません。
気にならない理由は、経験上「子犬の甘噛みはおおよそこんなもの」ということがわかっていることです。さらにカミカミ被害を軽減させる生活の工夫や、噛まれそうなものやタイミングが分かっているため予防策も万全など、悩む人と悩まない人では細かなところで違いがあるなと感じています。
1-1.物を噛まれるならとにかく片付け!これが一番大事
子犬を迎える前に家の中を片付けておくことは必須です。実際に私もカミカミを想定して子犬を迎えているため、子犬が家に来るとわかった時点で以下の対策をしています。
- 余計なものは捨てる
- 噛まれたくないものは一時的に別の部屋へ
- 動かせない家具や柱・コード類は金網やカバー材などでガード
子犬が噛んでいるものをいちいち取り上げるのは面倒ですし、噛んでしまっては歯形がついてしまいすでに手遅れです。誤飲や口の中を怪我するなど、子犬の健康が脅かされることもあるため、とにかく物は減らしましょう。
1-2.運動やじゃれ合いが不十分だと、子犬の甘噛みで飼い主が傷だらけになる
子犬の頃の甘噛みはある程度は仕方がないものです。歯の生え変わりが終わる生後8ヶ月くらいまでは、子犬はじゃれ噛み・甘噛みをしてきます。
とくに活発な性格の子犬は飼い主が引くほどじゃれついてきて、飼い主が傷だらけになることも。ラファはジャック・ラッセル・テリアで体力が底なしだったので、先代犬たちよりじゃれ付きが強烈でした。そのため早々に犬の保育園に預け入れて、エネルギー発散と噛むときの力加減を習得してもらいました。
私は対策が早かったので、傷だらけになることはありませんでした。ただ同じパピークラスに通っている飼い主さんの中には手が傷だらけだった方もいて生傷が痛々しかったです。
- 散歩や遊びの時間は成犬の1.5~2倍くらい取る
- 暇つぶしのおもちゃを複数用意して気をそらす
- パピークラスや犬の保育園に通わせる
子犬を家庭だけで面倒を見ていると、子犬の有り余るエネルギーが飼い主に全部向かいます。運動時間を多く取る、暇つぶしのおもちゃで気を紛らわせると、飼い主の被害が減少します。
また、じゃれ噛みが酷いと悩んでいる方は、パピークラスや犬の保育園に通わせるといいですよ。外で遊んで疲れてくれるので、お世話の負担が激減します。
1-3.早く甘噛みを卒業させたい場合は、思い切り噛ませてあげるといい
噛むという行為は犬の健康な発達や情緒の安定のためにある程度は必要です。私は噛んで良いおもちゃを与えたり、加減できている甘噛みなどはおおらかに見守る気持ちで子犬に接しています。
エネルギーの発散と噛む本能を十分に満たした上で、噛んでいいものといけないものを徐々に教えていくのが私のやり方です。しつけが不十分なうちはある程度家具などが噛まれることも、流血しない程度なら自分が噛まれることも許容して子犬と付き合っています。
多少は噛まれることも許容するとはいえ、犬の歯は鋭いため際限なく噛まれ続けるのはさすがに苦痛です。噛む回数や期間を減らす工夫も欠かせません。
- 噛みおもちゃはタイプ別に複数を準備
- 犬との正しい関係性を早い段階で構築する
甘噛みを早く終わらせるのに一番有効なのが、子犬をほかの犬と遊ばせること。犬同士のじゃれ合いを通じて噛んで良い悪いのタイミングや、噛むときの力加減を覚えます。
人がいちいち大げさに嫌がったり「ダメ」と教えてしつけをするよりも、社会性を身に着けさせて噛むことの調整を犬自身にできるようになってもらったほうが早くて楽です。
さらにボディコントロールなど、犬との関係性を構築するためのしつけを早い段階ではじめています。そうすることで犬が飼い主との関係を理解して、無駄に困らせる行動を取りにくくなります。
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2.噛む犬のしつけは2種類・どちらも大事
子犬の頃は、とにかく何でもかんでも噛みまくるのが犬の性質です。だからといっていつまでも力いっぱいカミカミされてはたまらないので、2つのポイントでしつけを実践します。
- 噛むときの力加減を覚えさせる
- 噛んではいけないものを教える
この2つのどちらが欠けても噛む犬のしつけは失敗するので、詳しく解説します。
2-1.噛む力加減を覚えさせる
「噛む力加減を覚えさせる」のは、人間では教えることはできません。犬同士のじゃれ合いで覚えるため、犬同士でじゃれ合う場面を作ります。
私は犬の保育園やパピークラスを利用します。コミュ力が高い人は同じ飼い主仲間を見つけて、一緒に遊ぶ時間を作って子犬を遊ばせて覚えさせることも可能。
子犬は噛んだり噛まれたりを繰り返すうちに、相手をひどく傷つけないように噛み具合をコントロールするようになります。さらに飼い主が噛まれるぶんを遊び相手の犬が受けてくれるので、家で噛まれる機会が格段に減ります。
噛み加減に関しては、ブリーダーさんのところで長く(目安は90日齢以上)兄弟と遊んでいた犬はお迎え時点ですでに加減できます。この場合は嚙んではいけないものを教えるだけで済むので楽ですよ。
早く兄弟と引き離されたペットショップの子犬は、飼い主がパピークラスや犬の社会化トレーニングなどで学習の機会を必ず用意します。近くのしつけ教室に該当するカリキュラムがあれば可能です。
噛むときの力加減は子犬の頃に覚えさせることが理想です。成犬になると噛む力が強くなり過ぎて危険なため、噛むのをやめさせる行動矯正のみを行うことが多くなります。
2-2.噛んではいけないものを教える
噛んではいけないものを教えることは、飼い主が主導して生活の中でしつけをします。少しでも楽をするために、犬の行動範囲から嚙んではいけないものを可能な限り取り除くところからスタートです。
私の経験上、犬のカミカミ行為で困っている方は犬の行動範囲にものが多すぎることが原因です。犬のしつけに使える時間や労力は限られるため、余計な手間がかからないように生活環境を整えましょう。
そのうえで嚙んではいけないものを噛んでいたら黙って取り上げる、飼い主を噛んできたら無視するなどの対処法を地道に行うのがセオリー。子犬のときに対処法を間違えなければ、成長とともに噛み癖は自然と消えます。
成犬になっても噛み癖が残り飼い主を本気で噛んでくるような場合は、通常のしつけとはやり方が異なり訓練士などの協力が必要です。噛む引き金になる条件など原因を特定して潰していくなど、専門家の指導のもとに行動矯正をします。
3.子犬や成犬が飼い主やものを噛む理由
何でもかんでもカミカミガジガジ、飼い主に対して噛んできたりじゃれ噛みしたりもう大変。また特定の行動が引き金となって噛み行動が出ることもあります。犬が噛む理由を知ることで、噛み癖の対処法がわかり生活が改善します。
3-1.本能的なもの
犬がいろいろなものを噛むのは、本能に従ったものです。犬は人が手を使うように口を使うため、必然的に噛む・咥える行為が多くなります。
とくに子犬は何でもかんでもかじって確認する習慣があります。子犬のうちは噛むのが仕事といっても過言ではありません。
- 噛んでものを確認している
- ストレスやエネルギーの発散
- じゃれ合いなど遊びの一環
- 狩りの練習の名残り
噛むことは犬にとって運動であり学習です。子犬のうちはたくさん噛んでいても、成長とともに自然と噛む回数が減っていきます。これは成長にともない学習期間が終わり、運動もそれほど必要なくなるからです。
動くものを追いかけて噛みつくのは犬の狩猟本能の名残りです。狩りの必要のない子犬たちも飼い主やおもちゃで狩りの練習をします。
狩りの練習では飼い主の手や足、掃除器具などあらゆるものがターゲットになります。散歩中に発見した落ち葉や虫は格好のターゲットです。しかし子犬の成長とともに自然と消えていくもので、いずれ興味を示さなくなります。
- おもちゃやおやつで噛みたい欲求を満たしてあげる
- 引っ張りっこなど遊びでエネルギーを発散させる
- 犬同士でじゃれ合いをさせる
- 成長期特有のものはある程度は許容する
本能による噛み行動は、正しい対処をしていくと成長とともに減少します。一時的なものなので、噛まれたら困るものを子犬の行動範囲から除去しておきましょう。
3-2.所有欲やワガママ
犬には自分のテリトリー(場所やモノ)を保守する習慣があります。場所やものを取られまいと噛んで抵抗する場合は注意が必要です。
また自分が気に入らないことをされると怒ってかんでくるワガママ噛みも危険な噛み癖です。
- おもちゃやフードボウルを取ろうとすると噛む
- お気に入りの場所からどかそうとすると噛む
- ブラッシングなど嫌なことがあると噛む
所有欲の強さは個体差があるため、愛犬が場所やものに強いこだわりを示すか観察して危険度を判断します。
所有欲が強い場合は、飼い主にものや場所を明け渡すための「アウト(ちょうだい)」や「交換」のしつけを重点的にします。
体を触られるなど嫌なことをされると噛んで抵抗する場合は、「ボディコントロール」のしつけで慣らします。
3-3.甘えや興奮
かまってほしくて飼い主の気を引くために噛んだり、散歩やご飯が嬉しすぎて噛んで来ることもあります。とくに困るのが興奮して噛んでくることで、興奮しているため言い聞かせることも難しいです。
運動量が必要な犬種や活発な性格の場合は特に激しく、ときに飼い主が困惑するほどです。対処法としては以下の3つがあります。
- 十分に運動させて疲れさせる
- 興奮状態のときは一旦無視・その場を離れる
- 興奮を鎮めるトレーニングを早めに開始
興奮による噛みは子犬に多く、成長して落ち着きが出ればなくなります。手っ取り早く興奮を無くす方法は、運動をたくさんすることです。どんな犬も疲れていれば興奮しません。
また「オスワリ」や「マテ」など、興奮を鎮めるトレーニングができると格段に変わります。興奮が激しくなかなか落ち着かない場合は、早めにトレーニングを始めてもいいでしょう。
3-4.子犬の場合は歯の生え変わりも影響
子犬は歯の生えかわりの時期に噛み癖がひどくなることがあります。とくにタンスの角やテーブルの脚、ソファなど木製家具や布製品が犠牲になりやすいです。
- 硬いものを噛むことで乳歯を脱落させる
- 歯茎がむず痒いので噛んで気を紛らわせる
この2点が主な理由です。一時的なものですので、この時期だけ家具を噛まれないように注意します。
3-5.間違った接し方をした
愛犬に「噛むことで飼い主をコントロールできる」と学習させてしまったり、臆病で神経質な気質を助長する飼い方をすると噛む行為が増えてしまいます。
- 噛まれるのが嫌で犬のワガママを許している
- 散歩量が少なく犬をケージに入れている時間が長い
- 犬を興奮させる接し方をよくする
- 子犬期に外にあまり出さなかった
- 犬と飼い主の関係性が悪く犬がストレスを抱えている
噛み癖がひどくなっていなければ、接し方を変えるだけで劇的な改善も可能です。一度愛犬との生活に噛み癖を助長する要因がないか振り返ってみましょう。
4. 噛ませない生活習慣としつけ法4選+1
噛むのは犬の本能であり、完全にやめさせるのは難しいです。そのため生活環境を整えて噛機会を減らすことを優先します。
しつけでは「噛んでいい場面」と「嚙んではいけない場面」を区別させ、好ましくない噛み行動をなくしていきます。
4-1.運動をたくさんさせて疲れさせる
噛み行動が酷い原因は、ストレスや欲求不満、エネルギーが有り余っていることです。噛み行動を軽減させるには運動や遊びをたくさんさせて疲れさせることが最も重要。
子犬期は成犬の1.5〜2倍くらい遊びの時間を設けてあげる必要があります。一般的にいわれている量よりも多めの運動量が必要で、問題行動のある犬の多くが運動不足です。
ペットショップやブリーダーで「そんなに運動量は必要ありません」といわれていたとしても、それは運動量の多い犬種と比較して少ないというだけ。犬は元々運動を好む生物であり、とくに子犬期はたくさん運動させる必要があります。
とくに運動量の多い犬種や遊び好きの子は、飼い主が想定してる3倍量ぐらい遊びや散歩をさせないと運動が足りません。
もし子犬のエネルギーが有り余っていてじゃれ噛みが酷いようなら、散歩の時間や遊びの時間を増やしてください。
4-2.噛みたい欲求を満たす
犬の噛み行動は本能によるものです。噛みたい欲求はある程度満たしてあげましょう。
子犬期の噛みたい欲求を押さえつけてしまうと、反動で噛み行動が悪化したり、嚙み行動が長期間続いたりすることがあります。したがって噛んでもいいものを与えたり、誤飲などに注意して噛む欲求を満たすことも心がけましょう。
- 噛みおやつや噛みおもちゃ
- 引っ張りっこやものを追いかける遊び
噛みたい欲求を満たすといっても、飼い主が噛まれる必要はありません。かわりに噛んでもいいおもちゃをあげたり、コングなどで暇つぶしをさせたり、相手をする時間があるなら引っ張りっこなどで遊んであげましょう。
4-3.ものや場所を守らせない
犬がお気に入りのものや場所を独占して、近くを通ったりものを取り上げようとすると、飼い主や家族に対して威嚇することがあります。噛み行動を助長させるほか、攻撃性を助長し問題行動の引き金にもなります。
ものや場所を守ろうとして噛んでくる場合は、行動矯正といった少し厳しいしつけが必要になります。ものや場所を守ることを1度覚えてしまうと、完全には行動をなくせないことがあるため、最初からものや場所を守らせないことが重要です。
- おもちゃは使うときだけ与え終了後は犬の見えないところに片付ける
- フードボウルやご飯は片付ける(置き餌をしない)
- 「ちょうだい」「アウト」などを教える
- すべてにおいて飼い主に優先権があることを教える
犬のお気に入りの場所もおもちゃもおやつも飼い主のもの。絶対に犬に所有権や優先権を与えてはいけません。
所有欲が強く、ものを守ろうとする本能が強い犬(番犬気質が強い犬)は、ものを守る行動が出がちです。噛み行動が出ないようにものや場所を守らせない生活を心がけましょう。
4-4.噛んでも無駄・要求が通らないことを教える
イヤイヤ噛み・ワガママ噛みは絶対に認めないこと。飼い主が毅然として対処することが大切です。
ブラッシングや歯磨きなどを嫌がって唸ったり噛んだりしてきたときも、絶対に怯んだり「やっぱりやめた」と引き下がってはいけません。
- 唸られたりしてもスルーして続ける
- ボディコントロールを練習
唸ったり抵抗しても飼い主にスルーされて要求が通らないと分かってしまえば、犬も抵抗しなくなります。時間は短くてもいいので、抵抗がなくなるまでやり抜きましょう。
ポイントは優しくご褒美付きで行うこと。嫌なことを我慢できるように、少しづつ慣らしていきます。我慢できたらたっぷり褒めて、おやつや遊びでねぎらってあげてくださいね。
4-5.【おまけ】子犬の頃はじゃれ合いをたくさんさせよう
噛み行動をしつけだけで減らすのは時間もかかり、その間は飼い主や家具が噛まれ続けることになります。運動やストレスの発散、嚙むときの力加減を覚えさせるには、犬同士でじゃれ合いをするのが手っ取り早いです。
また子犬期に犬同士のじゃれ合いを経験させておくと、散歩中にほかの犬に対して吠えてしまうなどの問題行動も防げます。子犬期~若犬期にほかの犬と接することは犬にとってプラスが多いので、なるべく他の犬との遊びを経験させてあげましょう。
しつけ教室のパピークラスや犬の保育園などを活用すると、しつけは本当に楽になります。お金はかかりますが、苦労して1人で子犬を育てるよりコスパはいいので、専門施設の利用も検討してください。
犬の社会化って何だろう? 子犬の問題行動を防止するためのしつけを解説
5.噛み癖を悪化させる・犬の性格が悪くなるNG行為
噛み癖を治すのに効果がないばかりか、場合によっては悪化させるおそれがある行為です。とくに体罰は犬にとって苦痛が大きく、素人がやると犬にケガをさせてしまうおそれがあるので絶対にやめましょう。
5-1.体罰は厳禁
犬が噛むのには必ず理由があり、原因を排除せずに行為だけを止めようとしても噛み癖は治りません。子犬の場合は成長期特有の行動であり、体罰で強制的にやめさせることはその後の精神的な成長に悪影響が出ることも懸念されます。
- 噛まれた手を口に突っ込む
- 噛まれたら叩く・耳を引っ張る
- マズルを掴んで叱る
体罰をしなくても噛み癖はなおせますから、ほかの方法をとってくださいね。
5-2.大声や大きな物音は効果なし
犬に噛まれたら大きな悲鳴をあげる、または大きな音を出してびっくりさせる方法があります。しかし効果は限定的です。
悲鳴をあげるのは逆に犬を興奮させ、噛みつきを悪化させるともいわれます。大きな音は、最初はびっくりしても、すぐに音に慣れて効果がなくなります。
6.噛み癖に関するよくある疑問
噛み癖についての疑問について、よくある疑問を解説しています。参考にしてください。
6-1.甘噛みは放っておくと本気噛みに変わるって本当?
そんなことはありません。子犬が飼い主の気を引くためにやる甘噛みと、恐怖や攻撃性からくる本気噛みはまったくの別物です。
甘噛が本気噛みに進化したといわれてしまう理由は、成長とともに噛む力が強くなってしまうことや飼い主の知識不足で間違った対処をした結果です。
- 噛むときの力加減を学習しないまま成長して、どんどん甘噛みの力がが強くなった
- ちょっと強めに噛んだら飼い主が怯えて言うことを聞いたので調子に乗っている
- トイアグレッシブやフードアグレッシブになっていることに飼い主が気付いていない
- 運動不足や住環境のストレスで、イライラ発散のために噛むようになった
成長段階で上記のようなようなことが起こると、甘噛みがなくなっても別の条件で噛み行動が出てきます。そのため甘噛みが本気噛みに進化したように感じるのです。
愛犬に噛まれるときの環境や行動をチェックして、噛む引き金になる原因が発生していないか一度振り返ってみましょう。
6-2.成犬になってもあまえて甘噛みしてくるんだけど、やめさせるべき?
甘え噛みは、飼い主や家族が困っていなければ無理にやめさせる必要はありません。甘えん坊な犬は、甘噛みなど子犬特有の行動が遅くまで残りがちです。
通常は2〜3歳でほとんどなくなり、遅くても5歳くらいで子犬の仕草がなくなるといわれます。ラファは3歳を過ぎたいまでも、たまに甘えて私の手をハムハムしてくることがあります(家族や他の人にはほとんどやりません)。
ただし甘噛みをやめさせたほうがいい場合もあります。以下の場合は犬の機嫌が悪いと本気で噛まれる危険性があり、噛まないようにするトレーニングが必要です。
- 体を触られるのを嫌がって噛んでくる
- 力加減ができず傷になるほど噛まれる
- ブラッシングしようとすると道具や手を噛む
- 噛むだけでなく唸ったりと興奮が激しい
- 来客など家族以外の人にも頻繁に甘噛みする
犬が気に入らないことをされて、イヤイヤをするように飼い主の手を軽く噛んでくることはよくあります。本気ではないからとそのままにしていると、嫌なことがあると噛んで周りを威嚇する行為に発展することがあるので、できるだけ早くやめさせましょう。
家族以外の人に甘え噛みをする場合も、事故防止のためにやめさせるのが無難です。そのほかの甘噛みも愛犬の状態を見極めて、危険そうだと感じたら対処していきます。
逆に甘噛みで困っていなければ無理になくすことを考えなくてもいいでしょう。犬の性格や生活環境を考えて、しつけで甘噛みをなくしていくか自然に任せるかを選択します。
6-3.唸りながら噛むのはなぜ?危険なの?
噛む欲求が強い犬種や個体は、ただ噛むだけでなく、唸ったり噛んだものを振り回したりします。しつこくずっと噛み続けることもあります。
唸りながら噛むことは犬のストレス発散にもなり、噛むものがおもちゃなど限られたものであれば、必ずしも危険ではありません。
- 遊びの時間だけ、おもちゃだけなど限定的な行動である
- 飼い主が興奮をコントロールできる状態にある
- 人やほかの犬や動物には優しく行動できている(攻撃的でない)
唸りながらおもちゃをきつく噛んだり、激しく振り回したり、噛んだものを床に叩きつける仕草は、犬の狩猟本能に基づく自然な行為です。ハンティングごっこで遊んでいる状態なので、犬が楽しんでいるなら興奮しすぎないように見守るくらいでいいです。
対象が人や動物など嚙んではいけないものに向かわない限りは、激しいカミカミも多少は大目に見てあげましょう。
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6-4.突然噛む病気があるの?
普通の状態からなんの前触れもなくいきなり激しく噛んでくる病気があります。「突発性激怒症候群」といって、特定の犬種に起こりやすい先天性の疾患です。
- なんの前触れもなく突然攻撃性が爆発する(発作性)
- 攻撃性の続く時間は数分~数時間と差がある
- 攻撃性が収まると嘘のように静かになる
- 攻撃性を見せる場面や対象が無差別である
- 脳に器質的な異常が見られる
突発性激怒症候群はてんかんの1種とされていて、てんかん薬による治療が行われることがあります。しかし、正確な診断には脳のMRI診断が必要など、的確に診断・治療ができる獣医師が少ないのが現状です。
愛犬がまるでスイッチが切り替わるように突然みさかいなく攻撃的になり、時間の経過でピタッと攻撃性が止まるような場合は訓練士や獣医師に相談してください。
突発性激怒症候群は噛むきっかけとなる出来事が一切発生しないのに、いきなり激しく噛みつく病気です。しつけでコントロールできる噛み行動とは全く異なるので、医学的なフォローが必要になります。
7.ひどい噛み癖に悩んでいる場合は「イヌバーシティ」を試してみて
噛み行動は犬の本能によるものもあり、飼い主の行動によっては攻撃性を助長してしまうため、正しい対応が必要です。
子犬期特有の噛み行動は、成長とともに消えていきます。しかし、ものや場所を守ろうとして噛む、イヤイヤ噛みやワガママ噛みは、飼い主が正しく対処しないと本気で噛まれるおそれがあります。
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