「おもちゃで子犬のカミカミ欲を満たしてあげたい」
「犬に一匹で静かにしていてほしいときに向いているおもちゃは何?」
暇を持て余していたり、ストレスが溜まっていたりする子犬にお困りの方へ。とにかくなんでも噛みはじめるのが子犬の特性です。しかし暇つぶしで家具やリモコンなどを噛まれたら、たまったものではありませんよね。
そこで与えるのが噛みおもちゃ。コレを与えることで余計なカミカミを減らせます。でも各メーカーからさまざまな素材と形状のおもちゃが出ているので、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。
犬によって好みが大きく違うため、絶対にコレがいい!といえないのも悩みのタネ。私も犬を迎えるたびに何種類も試して、その子の好みを探ります。
そんな噛みおもちゃですが、選び方や種類・用意する個数には目安があります。この記事では、犬の噛みおもちゃの選び方やおすすめについて詳しく説明します。
1.子犬の噛みおもちゃは用途別に2種類・2~5個を準備が鉄則

子犬用の噛みおもちゃは、用途別に分けて用意します。飽きないように複数種類を用意してローテーションするのがセオリーです。
- 1人遊び用・飼い主と遊ぶ用の2種類を使い分ける
- 複数の素材のおもちゃを準備してローテーションする
1-1.1匹で遊べる系
飼い主が家事をしたいときなど、1匹で遊んでいてほしいときに活躍するのがこちらのタイプです。
- 硬い素材で誤飲しにくい
- おやつを詰めることもできる
- 素材のバリエーションが豊富
中にフードやおやつを詰められたり、程よい硬さでかじり続けられる素材でできているおもちゃで、与えている間は犬の相手をせずにすみます。
歯の生え変わり時期は、噛みおもちゃをかじることで乳歯の脱落を促進できるため、家具を噛まれる被害をへらすこともできます。
木、樹脂、ラバー、混合素材など素材ごとにかじったときの感触が違うのも特徴です。愛犬の好みのものを見つけてあげましょう。
1-2.飼い主と一緒に遊ぶ系
ロープや長いぬいぐるみなど、飼い主と引っ張りっこをしたり、投げて取りに行くのを楽しむためのおもちゃです。
- 柔らかく咥えやすい
- 長かったり取っ手がついている
- 投げることにも対応している
飼い主と一緒に遊べる系のおもちゃは、布やシリコンなどの素材があります。ほとんどが柔らかくて咥えやすく、引っ張り合いができる形状です。
ずっと噛んでいるとダメになってしまう物が多いので、飼い主が相手できるとき限定の噛みおもちゃです。
遊び方は以下の記事で動画付きで説明していますので、参考にしてください。
【関連記事】「引っ張りっこ」で犬と遊ぼう! 絆を深めてストレスを解消する遊び方
2.【1人遊び用】犬用噛みおもちゃおすすめ3選+1
愛犬が1人遊びできる噛みおもちゃのおすすめです。いろいろ試した中で、どんな犬でもなるべく飽きずに長く使えそうなものを選んでご紹介します。
2-1.コング
固いゴム製のおもちゃで、かたさやサイズにバリエーションがあります。子犬や小型犬には柔らかいパピー用、大型犬にはハードタイプがおすすめです。
中心の穴には、ふやかしたフードやペースト状のおやつを詰めることができるため、食いしん坊なら必死に遊んでくれます。
噛んだり放り投げたり転がしたりと、おやつを取り出すために工夫することであたまも使えてストレス解消になります。うまくおやつを詰めれば長時間遊ぶことができます。
私は夜の寝るまでの暇つぶしをさせることが多かったです。1人で集中して遊んでくれるので、ゆっくりテレビを見たり、翌日の準備をしたりできます。
ほかにも雨の日に散歩代わりに重宝しました。時間つぶしとストレス発散ができます。
コングの使い方は下記の記事でも紹介していますので、興味のある方は参考にしてください。
【関連記事】雨で散歩に行けない日はコングでストレス解消! 上手なフードの詰め方
2-2.天然木
子犬の家具かじり防止に与える飼い主さんが多いのがこの天然木です。家具をかじる子犬は木の香りや砕ける感じが好きですからね。
好きな子は夢中でかじってくれます。削れて小さくなるため、ある程度噛んで脆くなったら交換する必要があります。
難点は木くずが多く出ることと、噛む力が強いと大きなかけらが出てしまうこと。誤飲しないように家族の誰かが見守ってあげられる環境で与えてください。
本来の木よりも少し固めでラファは好みませんできたが、安全性の高い成型品も出ています。噛む力が強く、木片を飲み込んでしまう犬にはこちらが向いています。
2-3.ガッシガシ ボーン
噛む力が強く、柔らかいおもちゃでは長持ちしない犬向けの噛みおもちゃ。樹脂系の中では歯が滑り難く噛みやすそうです。
フレーバーがないため嗜好性はやや低めで、食感が気に入れば長く噛みます。
ささくれた部分が尖っていることもあるので、愛犬が口を傷つけないように注意しましょう。
2-4.ペティオ (Petio) デンタルコーン
こちらはおもちゃというよりはおやつの分類です。とうもろこしなどが主原料で、骨型になっています。
食べきってしまうので回収の必要がなく、嗜好性が高いので犬も非常に喜びます。おやつとしてラファも子犬期によく食べていました。
歯磨き効果も高く、マメに噛ませていると歯石がつきにくいです。歯磨きが苦手なら口臭予防の利用もいいですね。
サイズやフレーバーがいくつかあるので、どの犬でもOK。アレルギーとカロリーに注意すれば、全年齢・全犬種で利用可能です。
3.【飼い主と遊ぶ用】犬用噛みおもちゃおすすめ3選
飼い主と引っ張り合いができるおもちゃです。成犬になると遊ぶ時間が減るので、子犬のうちにたくさん遊んで思い出を作ってください。
3-1.ロープ
引っ張りっこ遊びの定番アイテムがロープです。コットン製が主流で、太さも長さもいろいろ。輪っかになっていたり、噛みやすいように結び目がついていたりします。
子犬には柔らかいものがおすすめ。ふんわり素材で編まれたパピー用のロープも販売されています。ファは柔らかめの歯磨きロープが好きですね。
大型犬には固めに編んだ太めのロープが向いています。細いロープだと思い切り噛んだときに自分の舌やマズルのふちを一緒に噛んでしまうことがあります。
3-2.引っ張り遊び用ぬいぐるみ
ロープには興味を示さない子犬でも、ぬいぐるみになっていると喜んで引っ張る場合があります。
- 笛が仕込んである
- 噛み心地が柔らかい
耐久性の高い、くたくたのぬいぐるみが引っ張りっこに向きます。長さがあると遊んでいるときに噛まれにくいです。
3-3.犬用フィットネスリング
シリコン製の投げ輪のようなおもちゃです。弾力性があり、引っ張りっこやモッテコイなどの遊びに最適です。
布製のロープやぬいぐるみと違って臭くならず、水洗いも楽ちん。お手入れのしやすさもメリットです。
4.【使い方に注意】犬によってはおすすめできない噛みおもちゃ3種類
私が使ってみてイマイチだと感じたおもちゃと、失敗したと思った理由をあげていきます。おもちゃ選びの失敗例として参考にしてください。
4-1.1【瞬殺された】1人遊び用ぬいぐるみ
1人遊び用のぬいぐるみは我が家の犬達に合いませんでした。
バロン(大型犬)のときはすぐにちぎってダメにされ、もったいないので与えませんでした。大型犬の顎の力では本当に秒殺されます。
ラファは一人遊び用なのに「引っ張って」と持ってきます。小さいぬいぐるみの端っこを持つのは無理で、すぐにパーツも取れてしまいました。
- 瞬殺される
- パーツがちぎれる
- すぐ臭くなる
- マメに洗って干すのが面倒くさい
ぬいぐるみは犬の唾液が付くとすぐ臭くなるのもマイナスポイント。マメに洗って干せない方は、臭いが染み付くことを覚悟してください。
4-2.【ちぎれる・飲み込む】突起のある樹脂やラバー系
突起のあるもや柔らかな樹脂系のおもちゃは噛みちぎられて誤飲されたことがあり、以降は使っていません。
噛む力が強い犬や噛みちぎるのを好む犬には与えないほうがいいと感じます。
ラファは硬くて表面がツルツルしている樹脂製ものは歯が滑って上手く噛めない印象です。好みではないようで、フレーバーが消えてしまうと見向きもしませんでした。
4-3.ヒヅメ・鹿の角
ヒヅメや鹿の角は、硬すぎて小型犬は絶対NGといわれています。ラファはたまに噛んでいましたが、とりたてて好きということはなかったです。
バロンは大型犬なので硬いヒヅメや牛骨も平気で噛んでおり、愛用していました。しかし、大型犬であっても犬の歯がかけることもあるので注意する必要があります。
幸いうちの犬達は歯がかけたり、小片を飲み込むようなこともなかったです。ただ与え方に気を使うくらいなら、ほかのおもちゃでいいと思います。
5.おもちゃを与えるときの注意点
犬のおもちゃは、商品ごとの使用方法を守るのはもちろん、しつけの基本ルールを守って遊びます。
5-1.おもちゃで遊んだ後は必ず犬に見えないところへ回収する
おもちゃは飼い主の所有物を一時的に犬に貸し与えているだけです。犬のものではありません。
飼い主と遊ぶ時は「おしまい」などの終了ワードを決めて、終了後におもちゃをしまうようにしてください。1人遊び用のおもちゃでも、必ず最後は回収してください。
おもちゃをそのまま犬に与えっぱなしにするとトイ・アグレッシブになる恐れがあります。
おもちゃを自分の所有物として強く執着し、守るために攻撃的な行動を取ること。おもちゃに触ろうとした飼い主が噛まれて大怪我をすることもあります。
与えっぱなしにしていると破損や誤飲に気づかないこともあります。必ず回収して状態を確認し、犬の届かないところへ片付ける習慣を身に着けましょう。
5-2.破損したまま使わない
ほつれたぬいぐるみやロープ、ささくれたボーン、取れそうな突起を放置しないようにします。
破損したまま使うと口の中をケガをしたり誤飲したりする恐れがあります。誤飲して健康被害が出てしまうと、ときには何十万という治療費がかかってしまうことも。
高かったし、愛犬も気に入って大事に抱えていると捨てづらい気持は良くわかります。それでも安全には代えられません。
誤飲したものが消化管に詰まると犬の生死に関わるし、治療で飼い主の懐もかなり痛みます。おもちゃは消耗品と割り切り、早めに捨てましょう。
6.まとめ
犬の噛みおもちゃは上手く利用すれば飼い主の負担を軽減できます。犬も暇つぶしやストレス発散ができて一石二鳥。
愛犬が気に入るおもちゃを探して、遊び上手になりましょう。