「子犬が唸って怖い、どうしよう」「唸るのはいけないことなのでやめさせなくちゃ」と困っていませんか?
子犬が唸るのは別に珍しいことではありません。ほかの犬とじゃれ合うなど遊びでテンションが上がるときはとくによく唸ります。
警戒心が芽生えはじめる5ヶ月ころからは、見知らぬものへの恐怖や警戒で唸ることも増えます。自我が芽生えてくるので、嫌なことをされると唸って抵抗することも。
犬の飼育経験が浅い方にとって、子犬とはいえ唸られることはショックが大きく怖いようです。鼻にシワを寄せて本気で唸るとなかなかの迫力で、びっくりするのもわかります。
しかし、唸る子犬に対して飼い主が最もやってはいけないことは「唸った子犬に怯える」ことです。
元気のいい遊び好きな犬や警戒心の強い犬はよく唸る傾向があります。ラファも活発で気が強いため、色々な場面でよく唸ります。
成長して経験を積み、興奮が抑えられるようになれば唸りは自然と減っていきます。飼い主が適切に対応すれば攻撃性が高くなるようなこともありません。
この記事では、実際に子犬に唸られてしまったらどうすればいいのか詳しく解説します。子犬が唸ってくることに悩んでいたら、参考にしてください。
1.子犬が唸る!シチュエーション別のしつけ法
唸ることを直接止めるしつけというのは存在せず、唸る原因を見極めて適切な対処をしていくことで唸ることをなくしていきます。
子犬をおどかしたりびっくりさせて一時的に止める方法はあるものの、しつけ法ではなく根本的な解決にならないのでここでは取り上げません。
1-1.【落ち着かせるしつけを】興奮すると唸る
動くものに反応して唸ったり、遊ぶときに唸ったりするのは、興奮してテンションがあがって騒いでいる状況です。
じゃれ合いや遊びのときに唸っているだけで、遊びが終われば落ち着くならそのまま放置でも構いません。
唸っているうちにどんどん興奮が強くなって、飼い主の言うことを聞かなくなり遊びを中断してもまだ興奮して唸っている場合はしつけをしていきましょう。
- オスワリやマテなど落ち着かせるしつけを重点的におこなう
- 興奮を助長させる接し方を避ける
- 成長して落ち着くのを待つ
興奮からくる唸りは成長とともに減っていくことがほとんどです。遊ぶときのテンションが高めの犬は、成犬になっても唸りながら遊ぶことがあります。
相手の犬とケンカに発展するなどの問題がなければ、遊びのときの唸りは無理に直さなくても大丈夫です。
1-2.【苦手なことも慣れさせよう】嫌なことをされると唸る
ブラッシングや歯磨きをしようとすると唸る、おもちゃやフードボウルを取りあげようとすると唸る場合は、犬がワガママになっている恐れも。
犬と飼い主の関係性を見直すと同時に、嫌なことも受け入れられるように毎日練習します。
- ホールドスチールやタッチングのしつけをする
- 嫌なことをする場合は特別なおやつを準備して褒めながらおこなう
ホールドスチールは犬に主従関係を教え、飼い主の立場が上であることを認識させるしつけです。愛犬との関係性が崩れている場合は関係性を構築する基本のしつけを繰り返します。
タッチングではマズルや耳、足先などの犬が嫌がる部分を触らせるしつけです。ブラッシングや歯磨きなどで触られるのを慣れさせることができます。
1-3.【社会化不足を改善】警戒や恐怖で唸る
来客や家の近くを通る人に唸る場合は警戒心によることが多いです。散歩中にほかの人や犬に唸る理由の多くは恐怖心が高まっている証拠です。
必要以上に物事に警戒したり、恐怖心が強く散歩中にささいな刺激で唸ったりするのは、経験不足が原因のこともあります。
警戒心や恐怖心は飼い主の指示でコントロールすることはできません。声掛けは無駄なばかりか、警戒心や恐怖心を助長するのでやめましょう。
まずは、何に対してどのような状態で唸っているのか観察し、警戒からなのか恐怖からなのか判別します。
- 耳を前方に向ける
- 尻尾がピンと立っているか高い位置で小刻みに振る
- 前のめりの姿勢
- 上半身に力が入っている
始めての物に警戒するのは当たり前のこと。慣れてしまえば無視できるようになります。子犬に色々な経験をさせ唸る対象に対して少しずつ慣らすことで、唸る場面が減っていきます。
- 耳は後ろに倒している
- 尻尾が下がるか低い位置で小刻みに振る
- おしりの位置が低く腰が引けている状態
- 震えている
オドオドしながら唸っていたり、飼い主の後ろに隠れながら唸っているときは、子犬は強い恐怖を感じています。このときに子犬に刺激を与えると、恐怖心が限界になり噛みつく危険性も。
- 子犬の社会化トレーニングをする
- 原因となる刺激を生活範囲からなくす
恐怖心からくる唸りは、本来の性格のほか経験不足や社会性の不足が原因です。子犬のうちであれば、社会化トレーニングをすることで唸らなくなります。
臆病な性格の子犬は唸る原因をできるだけ減らすようにするのも効果的。生活環境や散歩の時間やコースを工夫しましょう。
【関連記事】犬の社会化って何だろう? 子犬の問題行動を防止するためのしつけを解説
2.子犬が唸るのは普通のこと
子犬が唸るのは珍しいことではなく、かわいい容姿とは裏腹にけっこう本気で唸ってきます。しかし問題行動に発展することは少なく「唸る=危険」ではありません。
2-1.唸り声は犬にとっては「言葉」
吠えたり唸ったりするのは犬にとってはコミュニケーション手段です。意志や感情を伝えているだけで、噛みつく前段階の行動ではありません。
どのような状況で唸っているかよく観察して、良くない唸り行為のときだけしつけで対応します。
子犬は遊んでいるときや興奮したときによく唸ります。これは幼児が遊んでいるときにキャーキャー騒いでいるのと同じです。
テンションが上がっているだけなので、そのまま唸らせて遊んでいても大丈夫です。むしろ唸るからと遊びをやめてしまうと、欲求不満になってより唸ることにもなりかねません。
2-2.唸りやすい犬種や性格がある
唸りやすい犬種や犬の性格が知られており、該当した場合はしつけをしても唸るのが完全に無くならないことも理解しましょう。
- 気が強い
- 警戒心が強い
- 神経質
- 興奮しやすい
- 猟欲や作業意欲が強い
唸りにくい、吠えにくいと言われている犬種でも、気が強かったり神経質な子犬は唸りやすくなります。子犬の性格によっては問題行動になることもあり、飼い方に注意が必要です。
- 柴犬
- ウェルシュ・コーギー
- ボーダーコリー
- ジャック・ラッセル・テリア
- チワワ
柴犬やチワワは番犬として飼われていた歴史があり、警戒心が強いため唸りやすいです。気が強い一面もあり、強気な行動に出やすいので注意します。
ウェルシュ・コーギーやボーダーコリーは家畜を追う仕事をしていた犬。吠えたり唸ったりしながら家畜を誘導するために、唸りやすい特徴を持っています。
ジャック・ラッセル・テリアなどのテリア犬種も気が強く警戒心が旺盛なため、よく唸る傾向があります。
3. 唸る犬へのしつけNG行為3つ
唸る犬へやってしまいがちな飼い主のNG行動をご紹介します。しつけの効果がない行為や唸る行動を助長する行為ですから、該当したら直しましょう。
3-1.叱る
叱って一時的に唸るのをやめさせることは可能です。しかし根本的な解決にならず、同じ状況になれば何度でも唸ります。
唸る理由のほとんどが興奮・警戒・恐怖といった、犬にとって唸る正当な理由があってのことです。また遊びのときの唸りは単にエキサイトしているだけなので、叱るのは無意味です。
唸るのをやめさせる場合は唸ったことを叱るのではなく、唸る原因を取り除くことが重要です。原因を解決しない限り、本当の意味でのしつけになりません。
3-2.飼い主がおびえる
子犬であっても鼻にシワを寄せて本気で唸ると迫力があります。いままで唸られたことがない人はびっくりするし、なんかヤバい感じがして思わず引いてしまう飼い主もいます。
しかし、唸る愛犬に飼い主がおびえてはいけません。飼い主の尊厳がゼロになり、愛犬よりも立場が弱くなってしまいます。
3-3.犬を興奮させる
唸っている犬に対して無駄に声をかけるなど、余計なことをして犬を興奮させてしまう飼い主がいます。
犬が唸っている場合は静かに促して原因から離れる、スワレやフセをさせて犬を落ち着けるなどの行動がベスト。刺激しないことが一番です。
4.犬が唸るなど行動に関する悩みには「イヌバーシティ」がおすすめ
犬が唸っているときは、状況を見極めて必要なら対処します。遊びやじゃれ合いで興奮して唸っているだけであれば、興奮しすぎないように見守るだけでもOKです。
子犬が唸っていたら冷静に原因を分析して対処を!放置で良いものはそのままにして、警戒心や恐怖心から唸る場合は唸る必要がないことを教えればOKです。
もし唸ることをやめさせられない、愛犬の行動で悩んでいるなど、しつけの困り事があったら「イヌバーシティ」を利用するのもおすすめです。唸りや吠えなどのさまざまな問題行動に対応していて、根本的な改善が見込めます。
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