- 子犬が家具や小物類を噛んでしまって困る
- 子犬の破壊行為にげんなりする
- 噛まれないように対策したい・やめさせたい
子犬って何でもかんでもカジカジしてしまう困った生き物です。ベテラン飼い主たちは子犬の破壊行為を「仕事」とよんでネタにする余裕がありますが、初めての子犬の場合はびっくりしてしまいます。
やめさせようと頑張ってもうまくいかず悩んでいることも多いです。とくに噛んだものを飲み込んでしまうと(誤飲)モノによっては命に関わるため、神経質になる気持ちもよくわかります。
子犬のかじり行為が酷いのは歯の生え変わりが終わる6ヶ月齢くらいまでです。この期間をすぎると徐々に落ち着いてきて、成犬になる頃にはほぼなくなります。
成長過程における一時的な行動で短い期間のため、しつけをするより誤飲を防いだり、かじられたくないものを防御する対策のほうが効率的です。
そこでこの記事では子犬の噛み対策を具体的に解説していきます。子犬にものをかじられて困っている方はぜひ参考にしてください。
家具や物ではなく、飼い主が噛まれて困っている場合はこちらの記事で対策を解説しています
1.【無理にやめさせようとしてもムダ】子犬の噛み対策は3種類
子犬があらゆるものをカジカジするのは本能によるもので、やめさせる努力は無駄になりがちです。そこで子犬がいろんなものをかじって困るときは3種類の対策を行います。できる範囲でかまわないので全部やってください。
1-1.撤去できるものは徹底的になくすか高所に収納する
かじられそうなものはすべて撤去しましょう。リモコンやメガネなどいたずらされそうなものは壁掛け収納を利用して高いところに収納します。
家具など動かせないものは100均やホームセンターで売られている金網でカバーすれば、ほとんどの子犬は噛まなくなります。カーペットのはじを噛む場合は撤去が理想です。
- 子犬が絶対届かない高さの場所へ
- コード類にはカバーを
- 動かせないものには金網などのカバー
ベストな収納場所は成犬になっても届かない1m以上の高さです。タンスやチェストの上など、子犬の視界から完全に消える場所も収納場所に適します。
子犬はすぐに成長してリーチが伸びるため、中途半端な場所ではいたずらされます。とにかく絶対に届かないところへ移動させましょう。
便利な収納グッズを使うと簡単に収納できます。私はこのリモコン&ティッシュラックを愛用しています。
子犬がいたずらするリモコンやティッシュをまとめて収納できます。持ち手がついているので、壁掛け収納も可能です。
子犬を見張っていられるときはテーブルの上にだしておいて、目を離すときは小物を収納して移動してしまえばOK。
コードをかじってしまう子犬への対策には、コードカバーを利用します。
頑丈でコードを守ってくれる優れものです。ただし樹脂製なので、ずっと噛んでいると壊れます。
あくまで油断して噛まれたときに断線と感電を防ぐもので、すぐやめさせるのが前提という認識で利用してください。
1-2.噛んでいいものを与える&噛む遊びを取り入れる
噛めそうなものを全部撤去してしまうと、子犬は噛むことができずに欲求不満をためてしまいます。子犬期にたくさん噛むことは歯や顎の発達にも必要な行為ですから、まったく噛ませないのは不健康です。
感ではいけないものは遠ざけつつ、噛む欲求を満たすための遊びやおもちゃを取り入れて、たくさん遊んであげましょう。
子犬のカミカミ対策におすすめ!噛みおもちゃは2種類を準備しよう
1-3.仔犬の生活スペースを制限する
子犬のうちは電源コードや家具がおいてあるスペースを立ち入り禁止エリアにすることも有効な対策です。
噛む欲求が最も強いのは生後3ヶ月〜6ヶ月頃です。この時期をすぎると多くの犬はイタズラ噛みはぐんと減ってきて、1歳手前にもなればほとんど無くなります。
噛みまくる時期には生活スペースを制限して、子犬に噛まれそうなものがない場所だけで生活させると物の破損を防げます。スペースの制限は専用のペット用サークルを使います。
よく使われるのはこのタイプです。大型のペットサークルはお留守番スペースとしても活用できます。
2.子犬がなんでも噛む3つの理由
子犬が何でも噛むのは健やかな成長をしている証拠です。時期がくれば子犬特有の噛む行為はなくなりますので、危険がない範囲で見守ることも大切です。
2-1.乳歯の脱落や生え変わり促進
子犬が物を噛む最大の理由は、歯の生え変わりの促進といわれます。グラグラしている乳歯が不快だったり、あごを発達させて生えてくる永久歯を丈夫にする行動です。
実際に子犬が固いものをかじっていたり、引っ張りっこ遊びをしているときにポロッと乳歯が落ちることがあります。このとき口を見ると抜けた部分に永久歯の頭が見えることも。
まったくものをかじらせないと乳歯が残ってしまったりします。「なんでもかんでもかじってダメでしょ!」と怒るばかりではなく、成長のためのカジカジ行為が適正にできる環境を整えましょう。
2-2.成長過程で見られる学習行為
噛む・咥える行為は犬がものを理解するための行動でもあります。犬の口は人間の手の役割をはたすことがあるため、咥えてもいいものや噛んでもいいかの判断材料を、子犬期にいろいろなものを噛むことで学びます。
- 固い・柔らかい・滑らかさ・味などで対象物を理解
- 噛んで痛い目にあったり怒られて危険性を理解
- 好きな硬さや材質、噛んでいいもの悪いものなど感性や判断力の向上
人間にはムダに見える行為でも犬にとっては成長のための大切な情報収集や学習行動です。好奇心でいろいろ噛んでしまうことは仕方がないことだといえます。
2-3.暇つぶしやストレス解消
人間でも暇なときやイライラした時にガムを噛むとリラックスできて精神が安定します。犬も同じで噛む行為は子犬の暇つぶしやストレス解消に役立ちます。
かまってもらえないときや暇なときの子犬は、手頃な暇つぶしになる噛むものを必死に探しています。そしてどこからか噛み心地の良いものを見つけてきて、幸せそうに噛んでいることもよくあります。
子犬に暇な時間が多いとそれだけ被害が増えます。子犬期はなるべくかまってあげる時間を増やして暇つぶし噛みの被害を減らすようにしましょう。
暇つぶし噛みは成犬になっても残りやすいです。留守番が多いなど暇を持て余し気味の犬には、暇を潰せるアイテムをたくさん準備しておくといいですね。
3. 【意味がない】やらない方がいい子犬の噛み対策3つ
子犬のカジカジは悪気がないと分かっていても腹が立つものです。早くやめさせようとアレコレしつけグッズを試したり、きつく叱ったりしても効果が低いのでやめましょう。
3-1.スプレー
しつけ用に犬が嫌いな匂いや苦味のある成分を含むスプレー剤が売られていますが、効果はスプレーした直後しかありません。すぐに成分が消えてしまうため、何度もスプレーしなければならず面倒くさいです。
また嫌いな匂いや味への反応は個体差が大きく、忌避効果が出るかどうかは運次第になります。私は昔バロンにビターアップルを使ってみたことがありますが、効果はまったくありませんでした。
3-2.力ずくで押さえる
カジカジしている現場を見たら、即取り押さえて仰向けにさせたりマズルを掴んだりして「ダメ!」というしつけ方法があります。昔は結構やられていたしつけ方法です。
今では床に押しつけたり無理やり転がしたりするしつけ法(体罰法)は虐待といわれてしまうのでやめましょう。そもそも力ずくで子犬を押さえつけるようなしつけをしなくてもちゃんと改善できます。
カジカジが盛んな月齢の低い子犬は叱ったりしつけをするよりも、環境を整えて怒られる機会を減らしてのびのび育てるほうがいいです。成長して本格的なトレーニングをするようになったら、必要に応じて体罰にならない程度の叱るしつけも取り入れていきます。
3-3.説教
「どうしてこんな事するの!ダメでしょう」「どうしてあなたはいつも余計なことをするの?」と説教する人いますよね。子犬に限らず犬に説教するのはムダですから、いますぐやめてください。
犬は人間のことは「なんとなく」でしか理解していません。グダグダ言っても通じていないのです。カジカジは現場を取り押さえて、かじっているものを取り上げるだけで十分なバツになります。
くどい説教は犬が余計なストレスを抱えることになるだけです。文句を言いたくなる気持ちはよくわかりますが、犬に説教をしてはいけません。
4.子犬の噛み癖は環境で改善&成長を待とう
子犬が家具やものをかじるのは成長期特有の行動で、成長とともに消えていきます。だからといって放置していては誤飲などの事故につながるので上手に対策します。
- 噛まれそうなものは徹底的になくす
- 噛未おもちゃや噛む遊びをたくさんあたえる
- 仔犬の生活スペースを制限する
子犬の噛み噛み対策は、噛まれてしまうと困るものをできるだけ子犬の生活スペースから排除して成長を待つのが正解です。
噛むことは子犬の健やかな成長にもつながるため、完全になにも噛めない状態では子犬のためになりません。噛みごたえのあるおもちゃや噛むことができる遊びを取り入れましょう。